#9 クラウドデータによる行き違いと伝わっていなかった外構イメージ

 ここ2~3年でアンドパットや現場プラスなど住宅現場管理にもクラウドを使うアプリが出てきましたね。皆さんの会社はどうでしょうか。やり始めたころの運用の仕方の失敗一例です。クラウドを使ってハウスメーカーと下請けのやり取りでうまくいってますか?

1.大工工事中に発覚した間違い2点

 大工工事中に持ち歩いている図面と現地を確認していると、キッチンの取っ手が間違っていることが分かりました。なぜなのか調べてみると工事途中で変更している一部分でした。図面もクラウドに変更をアップしている状態でしたので、キッチン業者に話を聞いてみると確認不足でしたと言われました。そのほかの部分を確認すると屋根の破風板金も違うことが発覚したのです。外壁工事も進んでおり下屋板金廻りの工事を止めておいてもらいました。

2.クラウドに上げていても業者に変更がうまく伝わらない

 板金業者になぜ変更を確認していなかったのか聞いてみると、“旧図面を見てしまっていた”のと“クラウドに上がっている最新図面で内容が変更しているのが板金ということが分からなかった”という事でした。

 営業から変更が来て、設計が図面変更しクラウドにアップする。その際に更新日を図面タイトルに表記するのみでどこが変わったのか間違い探しになっているのです。実際工事もどこが変わったのか詳細を聞かないとわからない状態でした。

3.引渡し前に手直しが終わる

 間違い箇所は営業にすぐに共有しました。工事中に施主も見に行ってましたので、指摘される前に営業から伝えておいてもらいました。この連絡がないと、しっかり見てもらえているのかと不安感を増幅させてしまいます。

 ですが、私はそれに輪をかけるミスをしてしまします。

4.引き渡し後に施主から呼び出し

 引渡しが終わり施主から住んで気付いて直してほしいところがあるから、私と営業で来てほしいという連絡があり訪問しました。

 その際に言われた事が大きく3点ありました。

  • 外壁の一部がコーキングされていない。
  • アスファルト裏の砂利部分が斜めになっている。
  • クロスのめくれ、建具のキズなどすぐ直るもの

 上記内容で指摘されました。

5.外壁がコーキングされていない!

 ただただ、私の引渡し前の確認不足でした。手直しで行われ破風板金交換の時に止めていた外壁部分の一部がコーキングされていなかったのです。

 施主からは雨水とかも大丈夫なのか聞かれました。

 問題は下地でした。

 外壁業者に話して、コーキングされていなかった部分の下部の外壁を一部分はがし下地の異常がないか確認しました。

 幸いなことに時間は立っていなかったので至って問題はありませんでした。

 問題はなかったですが、施主にご迷惑をお掛けして大変申し訳なかったです。

6.外構の仕上がりがイメージと違う

 2番に指摘されたアスファルト裏の砂利部分が斜めになっているので直してほしいと言われました。

 なぜなら、物置が置けないからとの事でした。

 この件については、宅地造成の際から裏の宅地と30㎝程の段差がありましたので、着工前に営業と説明はしておりました。

  • 法面を作り砂利部分を平らにするか。安価にできるが張芝が根ずくまで雨で崩れる可能性がある。そして、隣地と斜め部分ができるので使える土地部分が狭くなる。
  • L字ブロックと言われるもので隣地と仕切る。コンクリート製の商品で隣地に寄せて設置することで敷地いっぱいまで使えるようになる。ただ、金額は施工費を含めると高くなる。
  • アスファルトの終わりから隣地まで5m近くあるので斜めに擦り付けていくか。費用は掛からない。砂利(5号砕石)を敷くので土が裏に流れることは考えづらい。

 上記内容を伝えており、施主は最後の案で良いです。となっていました。

7.イメージが出来なかった。させれなかったあなたが悪い

 上記内容の事を伝えました。

 施主は、立会時にいきなり言われても想像できない。

     わかりやすい物を見せてくれないとお金かけたほうがいいのか判断できない。

     あなた方の説明が悪いのでそちらで直してください。

 私たちも伝え切れてなかったことは反省しますが、あまりにもわがまますぎるのではと感じました。

8.L字ブロック工事による金額提示

 施主から言われて、会社に戻り説明しました。

 すると、説明しても施主が理解できてなければ無駄になるから斜めになる部分の立面図にスケッチしたりする必要があったのではと上司から指摘されました。

 その通りだと納得しました。

 そして、施主にL字ブロックの金額で元々初めから予定していた時の金額で提示してあげなさいとの事でした。

 もし、それでもごねるようだと弁護士に相談するようにと伝えられました。訴えるわけではなく、どのように対応することが正しいのか聞くという事です。車をぶつけて、保険は壊れたところ以外お金は出ないですよね。

 今回の状況を伝え判断の一つも貰うためです。

9.納得したくないがわかりました。

 営業と一緒に施主へ説明しました。

 主人は説明を理解しないで返事をしてしまっていた事を理解してくれました。ところが奥様は、納得したくなさそうでした。金額は一切負担したくないと言ってましたが、主人がなだめL字工事をすることになりました。

10.反省と改善

 今回の件は初めにあったミスが施主にわだかまりを残し、外構でごねさせてしまっている部分もあったのだと思います。

 私や社内でのクラウドの運用が定まっていない状態でのミスで申し訳がない部分がありますが、社内ではかなり改善点となりました。図面の運用方法も変わりましたし、業者への変更案内の連絡方法も変わりました。

 ただ、ミスが起きた後に確認不足による2次のミスは絶対にあってはいけない事です。1度何かあればミスは続くことは多いです。より、気を付けて仕事をしていかなければいけないですよね。

 皆様と私と同じようにならないように、頑張っていきましょう。

 最後まで読んでいただきありがとうございます。

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